ティム・クック氏：アップルは生成AIを開発する上で有利な立場にある

Appleの2024年度第2四半期決算発表に続き、CEOのティム・クック氏は、最高財務責任者（CFO）のルカ・マエストリ氏とともに投資家との電話会議に出席した。この電話会議でクック氏は、Appleの今後の生成AIについて改めて言及し、同社が競合他社に対して優位性を持っていると述べた。

ティム・クック氏、再びAppleの生成AIをほのめかす

来月開催されるWWDC 2024について、クック氏は同社がこれまで取り組んできたことを明らかにできることに興奮していると述べた。iOS 18にAIベースの機能が搭載されるとは明言しなかったものの、Appleは生成AIへの「多大な投資」を継続しており、近いうちに「非常にエキサイティングなこと」を顧客と共有する予定だと述べた。

「当社は生成AIの分野でのビジネスチャンスについて引き続き非常に強気な姿勢を保っています」と幹部は投資家との電話会議で述べた。

クック氏は以前の電話会議でもAppleが生成AIに取り組んでいると言及していたが、今回はより大胆な主張を展開した。同氏によると、Appleには、同社の生成AIを競合他社と差別化する「優位性」があるという。例えば、同氏はApple Siliconチップのニューラルエンジンや、プライバシーへの注力について言及した。

「私たちは、AIの変革力と可能性を信じています。そして、Apple独自のシームレスなハードウェア、ソフトウェア、サービスの統合、業界をリードするニューラルエンジンを搭載した画期的なApple Silicon、そして私たちが作るすべてのものの基盤となるプライバシーへの揺るぎない注力など、この新しい時代において私たちを差別化する優位性があると信じています。」

複数の噂によると、Appleは今年後半に一連のAIベースの機能を自社OSに導入する計画を進めている。これらの機能の一部は来月のWWDCで発表される予定だ。チャットボット、スマートなApple Musicプレイリスト、記事の要約を作成するSafariブラウジングアシスタントなどが含まれる。

同社は完全にオフラインで動作する独自の言語モデルを開発しているが、OpenAIやGoogleともiOS 18向けの技術ライセンス供与について交渉中だ。